こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの末次です。

 

自社で使っている倉庫はできるだけ長く使いたいものですが、倉庫はどのくらい使えるものなのでしょうか。

建物は構造やさまざまな条件に応じて「耐用年数」というものがありますが、耐用年数には3つの種類があるため、まずはそれぞれの考え方を理解することが大切です。

 

そこで今回のコラムでは倉庫の耐用年数について解説。

3つある耐用年数の種類とその中で建物の寿命に関わる部分、倉庫の寿命を延ばすメンテナンスについてお話しします。

 

倉庫の耐用年数はどれくらい?確認方法も知っておこう

倉庫をはじめ、建物の耐用年数には「法定耐用年数」「経済的耐用年数」「物理的耐用年数」の、3つの種類(考え方)があります。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

法定耐用年数

建物の構造や用途によって決められている年数で、建物の固定資産税や減価償却費を計算する際に使用します。

法定耐用年数は、「建物が実際に何年使えるか」という寿命を表す年数ではありません。

 

例えば用途が倉庫の場合、木造であれば15年、鉄筋コンクリート造であれば38年、金属製は骨格材の肉厚によって17~31年と定められています。

そのほか、国税庁のホームページで法定耐用年数の一覧表を確認できます。

 

減価償却とは?

毎年の会計上の赤字・黒字のバランスをとるために定められている会計制度。

不動産などの高額な資産を購入したとき、購入年にすべて経費として計上するのではなく、その費用を法定年数で分割して毎年少しずつ経費計上していく方法です。

耐用年数いっぱいで満額を経費計上し、価値がゼロになるという考え方になっています。

 

経済的耐用年数

不動産などの資産に対する収入・支出バランスが、採算に合うかどうかの予測で判断される年数です。

経済的耐用年数は、不動産鑑定士などに資産の価値や状態を調査してもらって確認します。

 

例えば、老朽化しすぎて修繕費が高額になり新築した方が安くなる……といったタイミングなら、経済的耐用年数が過ぎているといえるでしょう。

 

物理的耐用年数

建物がその役割を果たして安全に使用できる年数、いわゆる建物の「寿命」です。

物理的耐用年数は、専門家による建物診断(ホームインスペクション)により確認します。

 

建物の構造や資材、周囲の環境、気候、使用方法などによって物理的耐用年数は異なりますが、法定耐用年数よりも長くなることが一般的です。

地震や台風といった災害などの外因的要因で物理的耐用年数が短くなることもあります。

 

 

倉庫の物理的耐用年数を延ばすメンテナンス方法

倉庫を使用するうえで劣化は避けられないものですが、 適切なタイミングで適切なメンテナンスをすることで、建物の物理的耐用年数(寿命)を延ばすことができます。

 

倉庫のメンテナンスでよく行われる箇所や内容には以下のようなものがあります。

  • 屋根・外壁の再塗装、ひび割れ修繕
  • 屋根の防水処理、屋根材の葺き替え
  • 外壁のコーキング修繕、外壁材の張り直し
  • 内壁の修繕
  • 建具の修繕
  • 柱、床、梁(はり)、基礎など構造部分の補強や交換
  • 必要に応じて建て替え など

 

強度が強く寿命が長いといわれる鉄骨造や金属造の倉庫でも、10~15年に1度程度のメンテナンスが推奨されます。

そのほかにも、台風や地震などの自然災害後や定期的な目視チェックで劣化やダメージが気になったタイミングで、こまめに修繕やメンテナンスを行いましょう。

倉庫がひどく劣化してからの修繕では余計に費用がかかったり、建て替えが必要になってしまったりする可能性もあります。

 

また、倉庫の劣化が進んでしまい修繕や建て替えに高額な費用が掛かる場合は、自社倉庫ではなく、倉庫保管サービスの利用へ切り替えるのも方法の一つです。

 

キチナングループでは倉庫保管サービスを提供しています。

入庫・保管から配送、輸送まで一貫した保管サービスを提供していますので、ぜひ選択肢の一つとしてご検討ください。

 

近年は材料価格の高騰などにより、倉庫の建設費や修繕費は年々上昇傾向です。

倉庫建築にかかる費用目安についてはこちらのコラムもぜひご参考のうえ、検討してはいかがでしょうか。

倉庫の坪単価・建築費はどのくらい?安く倉庫を建てる方法も

 

倉庫の耐用年数とその確認方法、寿命を延ばす方法をチェック

倉庫の耐用年数には、「法定耐用年数」「経済的耐用年数」「物理的耐用年数」の3つの種類がありますが、その中で建物の寿命を意味するものは「物理的耐用年数」です。

 

物理的耐用年数(寿命)は建物の構造や使われている資材、工法、環境や用途、使用状況などによって異なるため、寿命を確認するには専門家によるホームインスペクションを受けると良いでしょう。

建物の物理的耐用年数は、地震や台風といった災害などによって短くなることもあります。

 

また、倉庫を使用している限り劣化は避けられませんが、適切なメンテナンスを施すことで寿命を延ばすことができます。

定期的に建物をチェックして、外壁・屋根の再塗装や修繕、構造の補修や補強などを行いましょう。

 

倉庫の修繕や建て替えに高額な費用がかかるなら、倉庫保管サービスの利用も方法の一つです。

キチナングループでも倉庫保管サービスを提供していますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人

末次 正人

キチナンロジスティクス株式会社 営業部 部長

1996年新卒入社。キチナンロジスティクス株式会社 営業部。入社してからは茨城県や大阪府など様々な場所で配車や営業を経験。プライベートでは家族との時間を大切にしています。趣味はゴルフと食べ歩き。好きな言葉は「感謝」。

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