こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの末次です。

 

私たちの生活には、パソコンやスマートフォンをはじめとした精密機器が欠かせません。

全国の会社や施設、消費者に向けて、毎日多くの精密機器が輸送され、使用されています。

 

しかし、精密機器はとてもデリケート。

一般輸送には向きません。

では、精密機器の輸送は、どんな業者にどんな輸送方法で依頼すれば良いのでしょうか。

 

今回は精密機器の輸送について、依頼先の決め方やポイント、サービス事例など詳しくご紹介します。

精密機器輸送時の参考にしてくださいね。

トラック

 

 

精密機器の輸送は専門業者か精密機器用のプランがおすすめ!

より慎重な対応が求められる精密機器の輸送に、一般配送は向きません。

 

精密機器の輸送は、精密機器の輸送専門業者へ依頼するか、一般運送会社の精密機器プランを選ぶのがおすすめです。

その理由について解説していきましょう。

 

精密機器とは

精密機器とは、たくさんの細かな部品からなる精度の高い機器のことを指します。

精密機器の構造はとても複雑であるため、その加工や組み立てには高度な技術が必要とされ、取り扱いにも注意が必要です。

 

精密機器の具体例を挙げてみましょう。

 

◆精密機器の具体例

通信機器:パソコン、スマートフォン、サーバー、分電盤等

出力機器:プリンター、スキャナー、CAD機器等

電気機器:テレビ、冷蔵庫、ミシン、オーディオ等

光学機器:顕微鏡、望遠鏡、カメラ等

医療機器:超音波診断装置、MRI、CT、心電計、ペースメーカー等

福祉機器:電動ベット・車いす・福祉車両・昇降機等

その他:電子計算機、時計等

 

上記は一例で、世の中には他にもさまざまな精密機器があり、私たちの生活をより便利なものにしています。

 

また、輸送分野では、一般輸送では安全性が確保できないもの全般を精密機器として扱うケースもあり、ピアノや美術品等がその対象です。

 

精密機器を一般配送するとどんなリスクが?

種類の多い精密機器ですが、多数の小さな部品で構成されているため、どれもデリケート。

ちょっとした振動や衝撃、温度変化、湿気、静電気にも影響を受けます。

 

そのため、精密機器を一般配送で輸送した場合には以下のようなリスクが発生します。

  • 機器の破損、劣化
  • 機器使用にあたっての不具合
  • 内部データの破損
  • 結果的なコスト高騰

 

一般配送は、精密機器の輸送が想定されたものではありません。

そのため、一般輸送でデリケートな精密機器を輸送してしまうと、輸送による振動や衝撃、環境変化が機器に悪影響を与えてしまう恐れがあります。

 

また、スタッフも精密機器の取り扱いに慣れておらず、万が一に備えた貨物保険の内容も十分ではないことが多いでしょう。

 

コスト削減にと一般配送を選んでも、輸送中に精密機器が破損・劣化してしまっては、その修理や買い替えに莫大な費用がかかります。

そうなると、結果的にコストが高くなってしまう可能性もあるのです。

 

精密機器の輸送は専門プランで

前述の通り、精密機器を一般配送で輸送するには、大きなリスクが生じます。

リスクを避けるためには、「精密機器の輸送は精密機器輸送の専門家に任せる」ことが大切。

 

精密機器を輸送したい場合には、「精密機器類輸送の専門業者に委託する」、もしくは「一般の運送業者が用意している精密機器専用のプランで依頼する」ようにしましょう。

 

精密機器の輸送に専門業者や専用プランを利用することには、以下のようなメリットがあります。

  • 振動や衝撃を和らげる車両が使用される
  • 各荷物に最適な梱包サービスを受けられる
  • 搬出搬入場所への安全対応を受けられる(事前調査、計画立案、養生等)
  • スタッフが精密機器の取り扱いに慣れている
  • 貨物保険の内容が充実している

 

このように、専門業者や専用プランによる精密機器の輸送では、機器を安全に輸送するためのさまざまなサービスを受けることができます。

事前に搬出・搬入計画を立てて輸送を実行するため、大型精密機器の輸送もスムーズに行うことができるでしょう。

 

このような特殊な配送方法には、一般配送と比べるとコストが高くなるというデメリットがあります。

 

しかし、リスクを避けて安全に輸送を行うためには、精密機器輸送の専門業者や専用プランに輸送を依頼するのがおすすめです。

 

精密機器の輸送を依頼する際に気をつけたいポイントとは

精密機器の輸送は、精密機器輸送の専門業者や専用プランであれば、どこに依頼しても良いというわけではありません。

精密機器輸送の依頼に際しては、いくつか気をつけたいポイントがあります。

 

そのポイントを5つご紹介しましょう。

 

ポイント1:エアサス車両の使用可否

エアサスとは、エアサスペンションのこと。

衝撃を吸収する能力に優れた装置で、輸送車両に取り付けることで、振動や衝撃から荷物を守ることができます。

 

振動や衝撃に弱い精密機器の輸送依頼時には、エアサス車両を使用できるかどうかを確認するようにしましょう。

 

ポイント2:見積書や保険内容は要チェック

見積書や貨物保険の内容は業者によって異なります。

見積もりは明確でニーズに合っているか、保険の内容は十分か、よく比較・確認するようにしてください。

 

ポイント3:作業時にはなるべく立ち会いを

事前調査および搬出・搬入などの作業時には、なるべく立ち会うようにしましょう。

作業に立ち会い、ニーズを伝えたり現場の確認をしておくことで、トラブルを避けたり責任の所在を明確にしたりすることができます。

 

ポイント4:日程確認は念入りに!場合によっては倉庫確保も

輸送に関する作業の日程は念入りに確認しておきましょう。

 

搬出と搬入の日程によっては、一時的な保管場所となる倉庫の確保が必要になることもあります。

事前に綿密な輸送スケジュールを組んでおくことが大切です。

 

ポイント5:時間に余裕を持った業者選定・依頼を

精密機器輸送の業者選定・依頼は、時間に余裕を持って行うようにしてください。

時間に余裕がないと、希望通りの日程・内容での輸送サービスが受けられない可能性があります。

 

じっくり条件を比較し、より良い業者に依頼するためにも、ある程度の時間は確保しておくと安心です。

 

 

精密機器の輸送方法を詳しく解説!

ここからは、精密機器の輸送方法について、具体的なサービス事例を交えながら解説していきましょう。

 

精密機器の輸送方法は大きく2種

国内でトラックを使って精密機器を輸送する場合の主な輸送方法は、「チャーター便」もしくは「路線便」の2種です。

 

①チャーター便

チャーター便とは、トラック1台を貸し切ってしまう形での輸送方法のこと。

ややコストはかかるものの、他の会社の荷物と混載されたり途中で積み下ろしされたりすることがなく、配送先のミスや積み下ろし作業時の破損リスクを避けることができます。

 

チャーター便を依頼する際に、エアサス車両を選択すれば、振動や衝撃を和らげながら、精密機器をより安全に運搬することが可能です。

 

②路線便

路線便とは、複数の会社の荷物を混載し、決まった経由地を経て、目的地までの荷物運搬を行う輸送方法のことです。

 

他の会社の荷物と混載であり、また経由地では積み替え作業が行われるため、ミスや破損のリスクは高まりますが、荷物の量が少なければコストが安くて済むというメリットもあります。

 

ただし、路線便の場合はエアサス車両を指定することが難しく、代わりに箱や梱包材を使用する形が取られます。

 

精密機器輸送のサービス事例を紹介

運送会社では、会社によって多様な精密機器輸送サービスが展開されています。

その事例を4つご紹介しましょう。

 

事例1:気温・湿度に弱い機器は空調完備の車両で

一部の輸送会社では、エアサス車両に空調設備を設置し、気温管理を可能にした輸送サービスが行われています。

振動や衝撃だけでなく、気温や湿度の変化にも対応できるため、高温や結露に弱い精密機器の輸送も安全に行うことが可能です。

 

事例2:低コストでエアサス機能を利用したいなら

トラックのチャーター便ほどの容量が必要ない場合におすすめしたいのが、エアサスと同等の機能を持つサスペンションを搭載したワンボックスカーによる配送サービス。

機器を振動や衝撃から守りながら、比較的低コストで輸送できます。

 

小型の精密機器輸送時に検討すると良いでしょう。

 

事例3:難しい大型精密機器輸送を専門チームに一任

大型精密機器輸送の専門チームを持つ輸送会社も存在します。

経験と技術に富んだチームが搬出から組立まで請け負い、場合によってはクレーン車やユニック車を利用することも可能。

 

大きく重量もある大型精密機器の輸送は、輸送中の管理だけでなく搬出搬入も難しいですが、専門チームに委託することで、より安全に機器を取り扱えます。

 

事例4:精密機器の単品輸送を専用の梱包材で

特殊な梱包材により、手軽な精密機器の輸送を可能にしたサービスも便利です。

このサービスでは、精密機器を振動や衝撃を吸収する特殊な梱包材で梱包の上、通常発送・通常運賃で輸送することができます。

 

パソコンやデジカメなどの機器を単品輸送する時に役立つサービスです。

 

キチナングループの精密機器輸送サービス

キチナングループでも、精密機器の輸送に対応しています。

 

家電のほか、機械設備、産業機械など、大きな精密機器の対応も可能。

魚群探知機など船舶で使用する精密機器の梱包・輸送実績もありますよ!

 

キチナングループでは、精密機器の輸送には主に木製梱包の密閉箱を使用しています。

ダンボールなどの一般的な梱包材に比べて衝撃に強いことはもちろん、大切な製品をホコリや湿気から守り、盗難防止の効果も。

重量のある精密機器の輸送や海外への精密機器輸送にも適した梱包です。

 

その他、サビや静電気の発生を防ぐバリアシートや帯電防止シートを用いた梱包・輸送も可能です。

帯電防止シートは、精密機器にホコリが付着することも防止できますよ。

 

製品の特性や物流条件を考慮し、最適な梱包・輸送をご提案させていただきますので、精密機器の輸送をご検討の際は、キチナングループにお気軽にご相談ください。

 

精密機器の輸送は専門業者・プランで安全性アップ

取り扱いに注意が必要な精密機器の輸送は、精密機器輸送の専門業者、もしくは一般運送会社の精密機器用輸送プランで依頼するのがおすすめです。

これらの輸送では、エアサス車両を利用したり保険内容が充実していたりと、管理や取扱の面でより安全に精密機器を輸送することが可能です。

 

ただし、運送会社によって輸送の条件や対応等は異なるため、依頼先は慎重に選ぶようにしましょう。

 

中にはユニークなサービスを展開している運送会社もあるので、数社を比較し、ニーズに合った先に依頼すると良いですね。

 

キチナングループでも精密機器の輸送に対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

末次 正人

キチナンロジスティクス株式会社 営業部 部長

1996年新卒入社。キチナンロジスティクス株式会社 営業部。入社してからは茨城県や大阪府など様々な場所で配車や営業を経験。プライベートでは家族との時間を大切にしています。趣味はゴルフと食べ歩き。好きな言葉は「感謝」。

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