こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループ採用担当の中谷です。   通販で購入した商品をスムーズに届けられるよう調整したり、実際に個人宅へ配送を行ったりする物流業界の仕事。 商品管理や運搬の他にも包装やピッキング、流通加工など、物流業界ではさまざまな役割を担う人々が働いています。   そんな物流業界への就職を目指す就活生の中には、物流業界に就職するのに有利な資格を知りたいという方も多いのではないでしょうか? 物流業界で働く上で役立つ資格は数多くあり、就職に必須ではないものの、持っていると就職に有利になることもあります。   今回は、物流業界に就職するのに持っておいて損はない資格をピックアップしてご紹介! 資格の取得以外にも就職前にやっておくと良いことも紹介しますので、就活生の皆さまはぜひ参考にしてくださいね。  

物流業界に就職するのに資格取得は重要?どんな資格がある?

物流業界と聞くと宅配員(ドライバー)を想像する方も多いと思います。 しかし物流業界には配送業務の他にも保管、荷役、流通加工、梱包(包装)、法人営業などさまざまな仕事があります。   物流業界での仕事内容については、下記コラムも参考にしてくださいね。 物流業界の仕事内容を詳しく!必要なスキルやメリット・デメリットも解説   さまざまな役割を担う物流業界での仕事には、それぞれ求められるスキルや技術が異なります。 中には専門的な知識やスキルが必要になる仕事も存在し、その知識やスキルを証明するための手段として「資格」があるのです。 資格を持っているか否かを重視する企業も多く、資格の取得は就職時に有利になるでしょう。   しかし物流業界といっても職種や仕事内容はさまざまなものがあるため、資格なら何でも良いというわけではありません。 就職したい職種や業種に合った資格を取ることが大切です。   また、最近は物流業界を含む多くの業界でグローバル化が進んでいます。 物流の専門的な資格だけでなく、語学力に関係する資格が物流業界での就職に有利になることも十分にありますよ!  

資格の3つの種類について例をもとに詳しく解説

ひとことに「資格」といっても、大きく分けて3つの種類があります。 種類によって難易度や社会的信用度が異なるため、取得する資格を決める前に知っておきましょう。   1つ目は「国家資格」です。 いわゆる国や国が委託した機関が認定する資格で、法律に基づいて定められています。 分かりやすいものでいうと、医師や弁護士などが国家資格に当たります。   3つの種類の中でももっとも難易度が高く、社会的な信用度もかなり高いです。   2つ目は「公的資格」で、文部科学省や経済産業省などの行政が認めている資格のことです。 国家資格よりは難易度がやや低いものが多いですが、公的に認められている資格のため社会的な信用度は高いというメリットがあります。   公的資格の例として、簿記検定や英語検定などが挙げられます。   もう1つは「民間資格」というもので、民間団体や企業が独自に基準を設定する資格です。 公的資格よりも数が多く、内容も多岐に渡ります。 TOEICやFP(ファイナンシャルプランナー)などは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。   難易度・認知度・信用度には資格によって大きな差があるため、自分が就職したい会社がどんな人物を求めているかによって取得しておくべき資格は異なります。    

物流業界の就職に有利な資格を紹介!

物流業界にはさまざまな業種があり、それぞれ役立つ資格も異なります。 持っておくと就職に有利になる資格を業種別に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。  

倉庫業務に役立つ資格

倉庫業務で役立つ資格は、フォークリフト運転技能者や危険物取扱者などの国家資格などがあります。 それぞれ詳しく解説していきましょう。  

フォークリフト運転技能者(国家資格)

倉庫内の作業に欠かせない資格として、「フォークリフト運転技能者」という国家資格があります。 フォークリフトとは、倉庫内で荷物を運搬したり積み降ろしたりする際に使用する物流車両です。 倉庫内での作業には必須となるため、この免許を取得しておくと担当できる仕事の幅が大きく広がります。   難易度は決して高くはなく、合格率は90%以上ともいわれています。 費用は2〜5万円程度、取得に必要な日数も2〜5日間と比較的短く、受験資格も18歳以上であることのみです。   物流業界を目指す就活生は取得を検討してみてもよい資格の1つといえるでしょう。  

危険物取扱者(国家資格)

倉庫業務に役立つ国家資格として、「危険物取扱者」という資格もあります。 ガソリンや薬品などの危険物を扱うために必要な資格です。   資格を持っていないとできない作業もあるため、特に薬品や医薬品を扱う物流企業であれば資格保有者を優遇するケースも多いです。   危険物取扱者には甲種・乙種・丙種の3種類あります。 それぞれ扱える危険物の種類が異なりますので、志望先の会社で扱っている製品に合った資格の取得を目指しましょう。  

管理・マネジメントに役立つ資格

物流業界を目指す就活生の中には、物流全般を管理する業務や、マネジメント業務にチャレンジしたいと思っている方も多いと思います。 管理・マネジメントに役立つ資格を紹介します。  

「ビジネス・キャリア検定」ロジスティクス分野(公的資格)

中央職業能力開発協会(JAVADA)が認定している公的資格「ビジネス・キャリア検定」の試験分野に「ロジスティクス」分野があります。   物流業務の中でも管理・運営部門を担当する人向けの資格で、ビジネス・キャリア検定試験では、「ロジスティクス管理」と「ロジスティクス・オペレーション」と2種類に分かれています。   ロジスティクス管理2・3級の試験範囲は、物流の概念と物流管理、在庫管理、物流システム管理、物流コスト管理、物流情報システムに関する内容です。 ロジスティクス・オペレーション2・3級の試験範囲は、包装・荷役・MH・保管、輸配送システム、国際輸送、物流センター計画、物流センターの管理と運営に関する内容になっています。 3級は現場での知識、2級は現場の知識に加えマネジメントに関する知識も問われます。   受験資格は特に定められていないため、新卒の就活生でも受験可能です。 公的資格のため、就活で優遇されるケースも。 まずは、3級の取得を目指してみましょう。   ちなみにキチナングループでは、ロジスティクス・オペレーション3級の取得を推奨しています。  

倉庫管理主任者(民間資格)

「倉庫管理主任者」は、倉庫の管理全般に役立つ資格です。 倉庫業法という法律により、倉庫業者はこの倉庫管理主任者を必ず選任しなければいけない決まりとなっています。 そのため、倉庫業務を行う企業に就職する場合は持っておくと重宝されます。   倉庫管理主任者には筆記試験や実技試験はありません。 数時間で終わる講習を受けることで、資格が付与されます。  

海運系の業務に役立つ資格

海運系の業務に役立つ資格を紹介します。  

海技士(国家資格)

大型船舶で業務を行うためには、「海技士」という資格が必要になります。 20トン以上の船舶で職員として働くためには必須の資格となるため、船での仕事をしたいという方は勉強しておきましょう。   海技士には4つの資格区分(航海・機関・通信・電子通信)があり、それぞれレベルも複数あります。 受験資格としては「試験開始期日前日までに17歳9ヶ月以上であること」が定められています。   他にも乗船歴が定められているものもあるため、受験前に確認しましょう。  

国際運輸業務に役立つ資格

海外に荷物を輸送する国際運輸業務に携わりたいという方向けの資格をおすすめします。  

通関士(国家資格)

輸出入の際、税関の手続きができるようになる国家資格が「通関士」です。 貿易に関する国家資格は日本では通関士のみのため、持っているとかなり重宝される資格といえます。   通関士は国際輸送業務ありきの職種のため、現在通関士として働いている人の多くは商社や通関業者に所属しています。   通関士の受験に必要な条件はないので、就活中の学生でも取得可能です。 ただし合格率が10%程度となっていることから、かなり多くの勉強時間が必要といえるでしょう。  

貿易実務検定(民間資格)

日本貿易実務検定協会という民間企業が認定している、貿易の知識があることを証明できる資格です。 学生でも受験可能で、貿易関連の業務に従事したいという方は受けておくと良いでしょう。   A級(高難度)・B級(中難度)・C級(低難度)と3つのレベルに分かれていて、合格率や費用もそれぞれ異なります。 B級以上にはマーケティングの知識を問う問題もあるため、持っていて損はない資格ですよ。  

実用英語技能検定(公的資格)・TOEIC(民間資格)

英語検定とも呼ばれている「実用英語技能検定」や、「TOEIC」も国際物流業務に役立つ資格です。 実務のうえで必須となる条件ではありませんが、貿易業務に携わるのであれば一定の英語力は必要になります。   英語検定やTOEICは学生でも気軽に受けられるため、就職前にチャレンジしてみるのもおすすめです。  

入社後に取得を目指そう!キャリアアップに役立つ資格

物流業界で役に立つ資格の中には実務経験を必要とするものも多く、新卒の就活生には取得が難しい資格もあります。 そのような資格はキャリアアップや昇進に役立つため、入社後の取得を目指しましょう。   就職後の目標として、就活時に掲げるのも良いですね!  

物流技術管理士(民間資格)

「物流技術管理士」は、物流の管理、生産支援、資材調達、物流システムなどの物流における幅広い知識やマネジメント技術を持っていることを証明できる資格です。 物流全体の業務をできるため、管理者を目指す中堅層に向いています。   受験資格として「物流実務経験2年程度」があります。 合格率は70%程度と決して低くありませんが、昇進に重宝される資格のため、入社後にキャリアアップを目指す方は取得も視野に入れてみてください。  

包装管理士(民間資格)

「包装管理士」は、丁寧な梱包技術や包装に関する知識があることを証明する資格です。 物流企業の中には精密機器のような取り扱いに注意が必要な製品を梱包している企業もあり、そういった企業では包装管理士の資格保有者は重宝されます。   国家資格や公的資格ではありませんが、保有しているとスキルや知識に関する評価が高まります。 受験資格は22歳以上で高卒レベル以上の学力を持っていること、さらに4年以上の包装関連の実務経験があることが条件です。 包装のスペシャリストを目指す人はぜひチャレンジしてみてください。  

物流業界への就職活動で資格取得以外にやっておくと良いこと

物流業界に限らず、就職活動を成功させるには「業界研究」や「企業研究」が重要になります。   実際に面接を受ける前に、物流業界の動向や専門用語について勉強しておきましょう。 物流業界の動向や将来性については「物流業界の今後は?現状の動向と課題、将来性について詳しく解説!」で詳しく解説していますので、業界研究に役立ててくださいね。   また、インターンシップに参加することが就職活動に有利になるケースもあります。 物流業界では多くの企業がさまざまなインターンシップを用意していて、物流業界やその企業を深く知るきっかけになります。 1日で完結しているものや数日間かけて実施されるもの、業種や職種によってもさまざまなプログラムが用意されているため、夏休みや休日を利用して参加してみてもいいかもしれません。   物流業界でのインターンシップについては「物流業界のインターンシップの内容は?志望動機の書き方もチェック!」でも詳しく紹介しています。 ぜひ参考にしてみてくださいね。    

物流業界で役立つ資格を取得して就職を有利に進めよう!

倉庫内での商品管理や包装、ピッキング、流通加工、運搬など、さまざまな役割を担う人々が活躍する物流業界。 そんな物流業界には、就職する際に有利になる可能性がある資格が多く存在します。   最近は物流業界を含む多くの業界でグローバル化が進んでいるため、「英語検定」や「TOEIC」などの語学力に関係する資格が物流業界での就職に有利になることも十分にありますよ。   しかし物流業界といっても職種や仕事内容はさまざまなものがあるため、資格なら何でも良いというわけではありません。 就職したい職種や業種、企業が求める資格を選択しましょう。   資格の中には実務経験が必要なものもあるので、入社後にキャリアアップのために挑戦するのもアリですよ! 資格取得以外にも、企業研究やインターンシップへの参加などをしておくと就職を有利に進められるでしょう。

この記事を書いた人

中谷 充孝

キチナングループ株式会社 経営企画部 採用担当

2020年新卒入社。キチナングループ株式会社 経営企画部採用担当。入社は大阪にある倉庫事業部でしたが、2021年12月より経営企画部に異動し採用担当として活動中。カメラが趣味です。旅行や遊びの際は基本的にカメラ持ち歩いています!カメラサークルに入るか検討中。 なににおいても楽しむことが大事だと思っています!