こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの岡です。

 

たくさんの商品や荷物を管理し、従業員の働いている倉庫で火事が起こると、多大な損失を被ることになってしまいますね。

万が一の被害を最小限に抑えるために、消防設備について知っておかなければなりません。

 

そこで今回は、倉庫に消防設備を設置しなければならない理由や、必要な設備・届出について解説します。

倉庫の消防設備の点検の必要性についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

倉庫には消防設備の設置義務がある

倉庫は、通常の建物に比べて窓や扉などの開口部が小さく、建物の大きさの割に収容人数が少ないため、火災の発見が遅れがちになります。

さらに、倉庫には多くの荷物や商品が管理されており、中には可燃性のあるものや燃えると有毒なガスを発生させるものもあるなど、火災によるリスクが大きいです。

 

このような理由から、万が一の被害を最小限に抑えるために、消防法によって消防設備の設置が義務付けられているのです。

 

これらの消防設備の設置義務の内容については、施設の構造と延床面積によって定められています。

 

木造建築物では700㎡、耐火構造では1,400㎡、内装制限のある耐火構造では2,100㎡を超える場合に、屋内消火栓設備の設置が必要です。

自動火災報知設備は、延床面積が500㎡を超える場合に必要で、スプリンクラー設備は天井高が10mを超える場合に必要となる可能性があります。

 

また、設置した消防設備について点検を行い、3年に1回、消防署長または消防長に届出と報告をしなければなりません。

なお、設置義務は消防法で定められた義務であり、報告義務を怠ると点検報告義務違反で30万円以下の罰金もしくは拘留が課せられることになります。

 

倉庫に必要な消防設備とは?

倉庫に必要な消防設備は、以下の3つです。

 

  • 警報設備
  • 避難設備
  • 消火設備

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

警報設備

警報設備は、火災が発生した際にいち早く発見し、周囲に知らせるために必要な設備です。

警報設備には、一例ですが以下のようなものがあります。

 

自動火災報知設備

自動火災報知設備は、火災による煙や熱、煙、ガス漏れを感知し、警報を発して周囲の人や建物内にいる人に知らせる装置です。

 

非常警報設備

非常警報設備は、火災に気付いた人がボタンを押すなどして警報を鳴らし、火災が起きたことを知らせるための設備です。

 

避難設備

避難設備は、火災の起こった建物から人が安全に避難するために必要です。

避難設備は、「誘導灯・標識」と「避難器具」に分けられます。

 

誘導灯・標識

誘導灯は火災で停電が起こった場合など、避難経路に誘導するために必要となります。

 

また、非常口などの標識も、避難すべき場所を示すものとして大事です。

 

避難器具

避難器具には、避難はしご、避難すべり台、避難ロープなどがあります。

いずれの器具も、安全に避難するために必要となるものです。

 

消火設備

消火設備は、火災が起こった際に、火を消すために必要な設備です。

消火設備には、一例ですが以下のようなものがあります。

 

消火器

消火器は、初期火災において、安全かつ確実に消火できる際に用いられる道具です。

 

スプリンクラー設備

スプリンクラー設備は、火災を感知し、放水して消火するための設備です。

大規模な設備や天井高の高い建物では、設置の義務があります。

 

屋内消火栓設備

屋内消火栓設備は、初期消火を目的とした設備です。

人の操作で消火栓箱内の消火ホースを出し、放水、消火します。

 

なお、屋内消火栓設備には「1号消火栓」と「2号消火栓」がありますが、倉庫には放水量の観点から、2号消火栓が設置できないことがあります。

 

屋外消火栓設備

屋外消火栓設備は、隣接する建物などに火災が移らないようにするための設備です。

 

倉庫での火災は、隣接する倉庫への延焼などから大規模になる可能性があるので、屋外消火栓設備の設置が必要となります。

 

粉末消火設備

粉末消火設備は、消火剤に粉末薬剤を使用しており、粉末薬剤が火元を覆うことで窒息させて消火する設備です。

 

泡消火設備

水による消火に適さない油類による火災には、泡消火器が使われます。

油の表面に被膜を張ることで窒息効果を生み、確実な消火につなげます。

 

倉庫では消防設備の点検も必要!

続いて、消防設備の各種点検についてご紹介します。

 

はじめにお伝えした通り、倉庫を運用していくには消防用設備等点検を実施する必要があります。

機器点検と総合点検の2つがあり、機器点検は6カ月に1回の年2回、総合点検は年に1回行うよう定められています。

 

機器点検では、消防用設備機器の適正な配置やそれらの損傷の有無など、主に外観からのチェックのほか、簡単にチェックできる範囲での操作確認などを実施します。

総合点検では、消防用設備機器のすべて、または一部を稼働・使用することによって機能に問題がないか総合的に確認します。

 

これらの点検には報告が義務付けられており、非特定防火対象物という扱いを受けることが多い倉庫においては、3年に1回、消防署長もしくは消防長に点検の報告をしなければなりません。

 

このように、倉庫を管理するには、消防設備の設置や点検、報告などやるべきことが多くあります。

 

こういった手間のかかる作業は、倉庫保管サービスを依頼することでも自社の負担を軽減できます。

キチナングループでは「倉庫保管サービス」を提供しており、こういった倉庫の基本管理はもちろんのこと、大切な製品の適切な保管・在庫管理、流通加工、梱包など、倉庫内での業務を一貫して承っております。

こういったサービスを利用することで、コア業務に集中できるなどのメリットもありますので、ぜひ一度ご検討くださいね。

 

倉庫には消防設備の設置が義務付けられている!

倉庫には、従業員の安全確保と被害を最小限に抑えるためにも、消防法で消火設備の設置と点検、報告の義務が定められています。

管理を怠ると、罰金の対象となる可能性もあります。

 

消火設備には「警報設備」「避難設備」「消火設備」の3つがあり、いずれも火災の際に役立つものです。

 

どれも安全のために必要なものですが、消火設備の設置、点検、報告などは骨の折れる作業ともいえます。

倉庫保管サービスなどの活用で、倉庫業務をプロの手に任せるのも方法の一つですよ!

 

キチナングループでも、倉庫業務の一貫した対応が可能な「倉庫保管サービス」を提供していますので、気になる方はぜひご検討くださいね。

この記事を書いた人

岡 拓人

キチナングループ株式会社 倉庫事業部

2021年新卒入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部。幼少期に始めた野球を今でも仲間と楽しくプレー中。終わった後は飲みに行くことが好き。笑顔には自信があります!好きな言葉は「ありがとう」。感謝を忘れず精進します。

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