こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの田中です。
倉庫の限られたスペースを最大限活用するためには、倉庫の保管効率を上げることが重要です。
しかし、具体的にどのような対策を行えば良いのかわからない…という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、倉庫の保管効率の把握方法や改善方法を詳しくご紹介します!
倉庫の保管効率を改善する方法を詳しくご紹介します。

倉庫の保管効率アップにはまず現状を把握することが大事!
倉庫の保管効率をアップさせるためには、まず現状を把握することが大事です。 現状を把握する方法を、以下の2ステップでご紹介します。- 理論上の倉庫スペースを算定する
- 実際の倉庫スペースと理論値を比較する
①理論上の倉庫スペースを算定する
ロススペースを割り出すためには、最初に理論上収納可能な倉庫スペースを把握しなければなりません。 荷物容積によって保管方法や必要なスペースも変わるので、荷物ごとに容積を把握する必要があります。 荷物ごとの容積がわかれば保管方法が決まるので、計算で必要なスペースを算定することが可能です。 代表的な保管形態の平置き、重量ラック、中・軽量ラック、高層ラックなどの分類ごとに、必要となる在庫容積を算出しておきましょう。②実際の倉庫スペースと理論上の倉庫スペースを比較する
実際の倉庫スペースと理論上の倉庫スペースを比較し、実際の倉庫スペースの方が多く使われていないかを確認します。 ロススペースが生じている場合は、以下の3つでロスになっていないかをチェックします。- 平面ロス
- 高さロス
- 山欠けロス
平面ロス
平面ロスとは、フロアに荷物が置かれていないことによるロスです。 必要以上に通路幅が広かったり、出荷頻度の異なる荷物を同じ場所に管理したりする場合、平面ロスが生じている可能性があります。 一般的な倉庫の通路の面積は、倉庫全体の面積の50〜55%といわれているので、ご自身の倉庫の状況と照らし合わせてみましょう。高さロス
高さロスとは、倉庫の高さを立体的に使えていないことによるロスです。 天井との間に大きな隙間がある場合、高さロスが生じている可能性があります。 倉庫の保管効率をアップさせるためには、平面だけでなく立体的なスペースも上手く活用することが必要です。山欠けロス
山欠けロスとは、棚を有効に使えていないことによるロスです。 棚に空きスペースがあったり、荷物と荷物の隙間があったりする場合は、山欠けロスが生じている可能性があります。 長さのある荷物が、横置きになっていないかなども確認しましょう。倉庫の保管効率を改善する方法も詳しくご紹介

- 荷物に応じたラックを活用する
- マテハン機器を活用する
- 出荷頻度が同じ荷物をまとめる
- レイアウトを見直して業務フローを改善する
- 倉庫保管サービスを利用する
荷物に応じたラックを活用する
ラックは荷物を保管するために使われる棚の役割があり、荷物の種類によって最適なラックは異なります。 代表的なラックの種類をご紹介します。 作業効率を向上させるには、それぞれの特性にあった荷物を収納するようにしましょう。重量ラック(パレットラック)
重量ラック(パレットラック)は、パレットとセットで使われるラックです。 耐荷重量が500kg以上あるため、重い荷物を保管する際に適しています。 パレットラックは自由に高さを調節できるので、高さロスを削減することに役立つでしょう。 また、フロアに直接パレットを置くこともできるので、平面ロスも改善できます。中・軽量ラック
中・軽量ラックは、分解や組み立てができるラックで、荷物単位で保管する際に使用されます。 中・軽量ラックの特徴は、棚板の高さが変えられるので、山欠けロスを削減できる点です。 ただ、重量ラックよりは耐荷重量が低く、中量ラックで300〜500kg、軽量ラックが200kg以下となっているので、注意が必要です。高層ラック
高層ラックは、上部空間を有効活用できるラックで、多くの荷物を少量ずつ保管するのに適しています。 上部空間を保管のスペースとして利用できるので、高さロスを削減することが可能です。 高層ピッキングマシンなどの機械を組み合わせて使えば、高いところの荷物のピッキングも行えます。移動ラック
床に設置したレールの上を移動させて使うラックであり、手動式、電動式、ハンドル式などがあります。 必要に応じて移動できるため、ラック同士の距離が近くても良く、通路スペースまで保管スペースにできるなど、倉庫スペースを最大限に活用できる点がメリットです。 ピッキング作業もしやすいため、冷蔵・冷凍倉庫、危険物倉庫にも適しています。 ただし、頻繁に出し入れする荷物の保管には向いていません。マテハン機器を活用する
マテハン機器とはマテリアルハンドリング機器のことで、無人搬送車やフォークリフト、ベルトコンベアなどを指します。 先ほどご紹介した「移動ラック」などもマテハンの一種になります。 マテハン機器を活用すれば、荷物の保管効率を高めることが可能です。 重量のある荷物の運搬や荷揃えなど、人への負担が大きい作業には積極的に活用しましょう。 マテハンについては、下記のコラムでも解説しておりますので、あわせて参考にしてみてくださいね! 物流倉庫におけるマテハンとは?用途や種類、活用のメリットを解説!出荷頻度が同じ荷物をまとめる
集荷頻度が同じ荷物をまとめて保管することも、倉庫の保管効率を上げるために重要です。 出荷頻度の高い荷物を取り出しづらいところに保管すると無駄な工数が多くなるので、出口近くに配置するなど、移動が最短距離になる場所に保管するのがポイント。 反対に出荷頻度が低い荷物は、取り出しやすさや効率性よりも、ロススペースが生じてしまわないように保管すると良いでしょう。 出荷業務については、「出荷業務を効率化!起こりやすい問題や効率アップの方法をご紹介」も、ぜひご参考ください。レイアウトを見直して業務フローを改善する
保管効率を追求しすぎて荷物の種類を分けず、煩雑に保管してしまうと、ピッキングに悪影響を及ぼし、作業を効率化できなくなくなってしまいます。 先ほど述べたように、出荷頻度の高い荷物の移動距離を短くする、通路の幅を広めに取るなどして倉庫レイアウトを見直すと、業務フローを改善できます。倉庫保管サービスを利用する
これまでに紹介した4つの対策をとっても、倉庫の保管効率を上げるのがむずかしい場合は、プロの力を借りるのも選択肢の一つです。 キチナングループでは、倉庫保管サービスを提供しております。 荷物を預かるだけではなく、入庫から輸送まで一貫した保管サービスが可能! 西日本を中心に、流通加工や検査、検品、梱包なども可能な拠点を保有しており、お客様の物流をトータルでサポートいたします。 倉庫保管でお悩みの方は、ぜひご検討・ご相談くださいね!倉庫の保管効率を見直し、適切な改善を!
倉庫の限られたスペースを最大限活用するためには、倉庫の保管効率を見直すことが重要です。 そのためにはまず、現状の保管効率を把握することが大事です。 保管効率を上げるには、まずは以下の4つの方法から試してみてください。- 荷物に応じたラックを活用する
- マテハン機器を活用する
- 出荷頻度が同じ荷物をまとめる
- レイアウトを見直して業務フローを改善する
この記事を書いた人

田中 陽萌
キチナングループ株式会社 倉庫事業部
2019年新卒入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部営業部。プライベートでは最近始めたゴルフのレッスンにいそしんでいます。センスがあるみたいで急成長中です。趣味はネイルで気分を上げること。好きな言葉は「愛嬌こそ正義」。よく食べ、よく飲む関西女子です!