フリート管理（フリートマネジメント）とは？メリットや注意点も

こんにちは！西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの末次です。

 

フリート管理とは、企業の所有する車を管理する業務のこと。

企業におけるフリート管理は、安全性の確保やコスト最適化などのために欠かせないものです。

 

今回のコラムでは、フリート管理の基本的な概念から、具体的な業務内容、フリート管理を行うメリット、そして注意すべき点までを詳しく解説します。

車両管理の効率化をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

フリート管理（フリートマネジメント）とは

フリート管理とは、企業が所有する社用車や事業用車両を管理する業務のことを指します。

車両の調達から日常的なメンテナンス、ドライバー管理や配車管理、さらには運用コストの最適化まで、幅広い業務が含まれます。

 

「フリート（fleet）」は「乗り物の集まり」を意味する言葉で、会社によって「車両管理」や「社用車管理」と呼ばれることもあります。

 

フリート管理は、企業の車両を安全かつ効率的に運用することを目的として行われます。

フリート管理が不十分だと、車両のメンテナンスコストが余計にかかったり、運行中に事故を起こしたりするリスクも。

 

物流業界や輸送業界といった車両を多用する業種はもちろんのこと、所有台数が少ない企業においても、フリート管理は欠かせません。

安全性の確保と効率的な運用のために重要な役割を果たしています。

 

 

フリート管理（フリートマネジメント）の業務内容

フリート管理の業務は、大きく分けて「車両管理」と「運行管理」の2つに分類されます。

フリート管理の主な業務には以下のようなものがあります。

 

車両管理

車両本体の維持管理に関する業務です。

 

具体的には以下のような業務が含まれます。

• 定期的なメンテナンスの実施と記録
• 車検・自動車保険の更新管理
• 車両台数の最適化検討
• 修理履歴の管理と分析　など

 

これらの業務を通じて、車両の安全性を確保するとともに、維持費用の最適化も図ります。

 

運行管理

運行管理は、実際の車両運用、運行業務に関する業務です。

 

ドライバーの管理

ドライバー管理では、以下のような業務を行います。

• 運転者台帳の作成と更新
• 運転免許証の有効期限管理
• 定期的な安全運転教育の実施
• 始業・終業時の点呼
• アルコールチェックの実施と記録
• 安全運転の指導　など

 

日々の運行管理

日々の運行管理では、以下のような業務を行います。

• 効率的な配車計画の立案
• 最適な運行ルートの策定
• リアルタイムでの運行状況モニタリングと分析
• 運転日報の取得と分析
• 事故発生時の適切な対応と記録　など

 

車両管理・運行管理業務は、それぞれで正確な記録をつけ、記録によっては一定期間以上の保管も求められます。

 

配車管理については、こちらのコラムでも詳しくご紹介していますので、あわせてぜひご覧ください。

配車表とは？よくある問題や配車管理システムのメリットをご紹介

 

 

フリート管理（フリートマネジメント）のメリット

適切なフリート管理を行うことで得られる主なメリットをご紹介します。

 

安全性向上

車両の整備・点検状況を常時把握することで、故障による事故リスクを大幅に低減できます。

 

また、車両の位置情報をリアルタイムで把握することにより、道路状況や天候を考慮した最適な走行ルートを随時更新可能です。

 

さらに、走行記録のデータを活用した効果的な安全運転教育なども行えます。

 

コストの最適化

計画的な車両の整備は突発的な故障を防ぎ、メンテナンスコストを低減しますし、車両の稼働状況を詳細に分析して、保有台数の最適化にも取り組めます。

 

また、走行ルートの最適化で運送業務を効率化でき、燃料費や人件費の削減にもつながります。

 

品質向上

ドライバーの運行状況をリアルタイムで把握することで、トラブル発生時なども本部が即座に状況を確認し適切な指示を出すことができます。

それにより、到着遅れなどのトラブルを最小限に抑えられます。

 

また、顧客からの問い合わせに対しても、運行データに基づいて正確な回答を素早く提供することが可能。

このような高品質なサービスの提供は、顧客満足度の向上と売上アップにつながります。

 

法令遵守

フリート管理を適切に行うことで、車検や定期点検などの法定点検を漏れなく実施し、その記録を適切に管理しやすくなります。

 

また、走行履歴や速度の記録を確認することで、ドライバーの交通ルールや法令の遵守状況を把握し、必要な指導を行うことができるでしょう。

法令で義務付けられているアルコールチェックについても、確実な実施と記録の管理が可能となります。

 

 

フリート管理（フリートマネジメント）のデメリット・注意点

フリート管理には多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

以下では、主な2つの注意点とその対応策について解説します。

 

ドライバーの心理的負担

フリート管理による運行状況の追跡や車両位置の常時確認は、ドライバーが「監視されている」という心理的負担や不快感を抱くケースがあります。

 

そのため、フリート管理の目的が安全性向上や事故防止、生産性向上にあることを丁寧に説明し、ドライバーの理解を得ることが重要です。

データの活用方針を明確にし、プライバシーに配慮した運用ルールを策定することで、従業員の不安や抵抗感の低減に努めましょう。

 

運用の手間

フリート管理は管理項目が多岐にわたり、手間のかかる業務です。

特に、車両の整備記録や運行記録など、法定の保管義務がある書類の管理には細心の注意が必要です。

 

業務負担が大きい場合は、フリート管理システムの導入や、専門業者へのアウトソーシングなども選択肢として検討することで、より効率的な運用体制を構築することが可能です。

 

 

フリート管理（フリートマネジメント）で安全で効率的な車両運用を実現

フリート管理とは、企業が所有する車両を管理する業務のことです。

車両運用における安全性、効率性、コスト最適化を目的とした重要な業務で、運送業界など車両を多用する業種はもちろん、1台でも車両を所有する企業には必須の業務です。

 

フリート管理の業務は大きく分けて、車両の維持管理に関わる「車両管理」と実際の運行やドライバー管理に関わる「運行管理」の2つに分類できます。

 

フリート管理によるメリットは、安全性向上、コスト最適化、品質向上、法令遵守など。

一方で、ドライバーの心理的負担や業務が煩雑で手間のかかる点などには注意が必要です。

 

システム導入や外部委託など、自社に適した方法を選択し、効果的なフリート管理を実現しましょう。

 

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