こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの天野です。
今回解説するのは、「バンニング」「デバンニング」という貿易用語です。
フォークリフトで貨物を運ぶ際によく使いますが、物流業界に関わる人はぜひ知っておきたい用語です。
用語の意味の解説に加え、バンニング・デバンニングで扱われることの多い荷物や輸出入の流れについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
バンニング・デバンニングとは?扱われることの多い荷物もチェック
輸出入貨物は一般的にフォークリフトを使ってコンテナに積み込まれたり降ろされたりしますが、輸出貨物をコンテナに詰め込む作業を「バンニング」、反対にコンテナから輸入貨物を取り出す作業を「デバンニング」といいます。
「バンニング」の「バン」は、貨物をコンテナに詰め込むという意味の動詞「van」に由来していて、「デバンニング」は否定の意味をもつ「de」で打ち消しています。
では、バンニング・デバンニングされる荷物にはどのようなものが多いのでしょうか。
使用されるコンテナの種類とサイズと併せて解説していきましょう。
バンニング・デバンニングされる荷物
バンニングされる荷物は、中古のバイクやタイヤなどの部品、農業に使う器具や鉄銅製品など多岐にわたります。
一方、デバンニングされる荷物は、工場で使われる原材料や木材など、いわゆる「輸入するもの」となります。
使用されるコンテナの種類とサイズ
貨物をバンニング・デバンニングするためのコンテナにはいくつかの種類やサイズが存在します。
【コンテナの種類】
- ドライ・コンテナ(常温)
- リーファー・コンテナ(冷凍・冷蔵)
- オープン・トップ(天井がないため重い荷物や高さがあるものを上からバンニングできる)
- フラット・ラック(天井・側面がないためより大きな貨物のバンニングが可能)
- フラット・ベッド・コンテナ(床のみのコンテナ)
- タンク・コンテナ(原酒・醤油・液体化学薬品の輸送に適している)
【コンテナのサイズ】
- 20フィート(長さ約6m)
- 40フィート(長さ約12m)
- 40フィートハイキューブ(通常のものより高さが高い)
このようにコンテナにはさまざまな種類や大きさがありますが、貨物の性質や形、サイズや量によって使い分けられます。
バンニング・デバンニングと輸出入の流れ
輸出される荷物はどのようにバンニングされ、どのように運ばれるのでしょうか。
輸入からデバンニングまでの流れと併せて解説します。
バンニングから輸出の流れ
まずはバンニングから輸出までの流れを解説します。
①コンテナの予約
貨物を輸出する際、まずは船会社にコンテナの予約(ブッキング)を行います。
空のコンテナの受け取り場所の確認とバンニング後のコンテナの搬入先の確認も同時に行います。
②ドレー業者の手配
コンテナを運送するドレー業者を手配します。
どこからどこまでコンテナを運ぶのか、バンニング後のコンテナはいつ搬入するのかなどのスケジュールを伝えます。
③貨物のバンニング
ドレー業者が空のコンテナを運んでくれたら、輸出貨物をコンテナにバンニングします。
コンテナの状態を確認することはもちろん、船の揺れなどで荷崩れが起きないようバランスを見ながらバンニングします。
バンニングが終了したら、デバンニングまでコンテナが開封されていないことを示す金属のシールを貼ります。
④輸出
バンニングが済んだコンテナをドレー業者がコンテナターミナルに搬入し、船に積み込み、輸出されます。
輸入からデバンニングの流れ
反対に、輸入地に到着した荷物はどのようにデバンニングされるのでしょうか。
①デバンニングの準備
船が到着する日が近くなると、「アライバルノーティス(ARRIVAL NOTICE)」と呼ばれる通知が輸入者のもとに届きます。
コンテナ搬出にかかる費用の支払いや準備などを行います。
②デバンニング
コンテナが届いた際、外国貨物としてコンテナをデバンニング場所まで保税運送する場合と、コンテナヤードにコンテナがあるまま輸入通関を済ませて、内国貨物としてデバンニング場所まで運送する場合があります。
デバンニング場所に届いたら、デバンニング作業を行います。
書類に書かれている内容との相違や荷物の異常がないかをチェックし、封印のために付けた金属のシールの番号が合っているかどうかを確認します。
③コンテナの返却
デバンニング作業が終わったら、ドレー会社に依頼して空のコンテナをコンテナターミナルまで返却してもらいます。
バンニング・デバンニングは貨物の積み下ろしのこと!
輸出入貨物をコンテナに積み下ろす際、「バンニング」「デバンニング」という言葉が頻繁に使われます。
輸出貨物をコンテナに詰め込む作業を「バンニング」、反対にコンテナから輸入貨物を降ろす作業を「デバンニング」といいます。
扱われる荷物はさまざまですが、海上コンテナにはいくつかの種類やサイズがあり、バンニングする貨物の性質や形によって使い分けられます。
海外製品の輸入、自社製品の輸出などを行なっているなら、扱っている荷物がどのような流れで輸出入されるか知っておくことも大切ですよ!
キチナングループの倉庫保管サービスでは、輸出・輸入貨物もお取り扱い可能です。
保管やデバンニング作業もお任せください!
また、協力会社での対応になりますが、バンニングや通関業務、ドレージ手配も可能ですので、お気軽にお問い合わせくださいね。
この記事を書いた人
天野 舞子
キチナンロジスティクス株式会社 営業部
2021年新卒入社。キチナンロジスティクス株式会社 営業部。プライベートでは山口県のミネルバ宇部でプロフットサル選手兼副キャプテンとして活躍中。休日はショッピングやパン屋巡り、掃除をして気持ちをリフレッシュしています。好きな言葉は「勇住邁進」。
関連事業・サービス
物流
貨物輸送から出荷代行まで、事業成長を支える物流ソリューションを全国ネットワークで提供します。