こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの津田です。

 

消防法で定められた危険物のうち、指定数量に満たない量の危険物を少量危険物といいます。

少量危険物の保管・取り扱いは、各市町村の条例によって定められています。

 

今回のコラムは、少量危険物の取り扱いについて解説。

少量危険物の定義から、保管方法、保管時の注意点などを解説していきますので、自社で少量危険物の取り扱いがあるという方はぜひチェックしてみてください。

少量危険物

 

 

少量危険物とは?定義を解説

消防法では、火災発生の危険が大きく、火災が発生したときに拡大の恐れや消火困難な可能性のある薬品や物質を危険物として指定し、管理や取り扱いについて規定を設けています。

一定数量以上の危険物の取り扱いは、危険物取扱者が条例の基準を満たした施設で行わなくてはいけません。

 

一方、少量危険物とは消防法で定められた指定数量に満たない量の危険物のこと。

指定数量未満の量の危険物のうち、指定数量の5分の1以上の危険物が該当し、危険物取扱者の資格がなくても取り扱いが可能です。

 

保管については消防署へ届け出を行い、少量危険物保管庫での保管が必要です。

消防法では以下のような物質を危険物として定めています。

 

代表的な物質
第1類 酸化性固体 塩素酸ナトリウム

硝酸カリウム

硝酸アンモニウム など

第2類 可燃性固体 赤リン

硫黄

鉄粉 など

第3類 自然発火性物質

および禁水性物質

ナトリウム

アルキルアルミニウム

黄リン など

第4類 引火性液体 ガソリン

灯油・軽油・重油

アセトン

メタノール など

第5類 自己反応性物質 ニトログリセリン

トリニトロトルエン

ヒドロキシルアミン など

第6類 酸化性液体 過塩素酸

過酸化水素

硝酸 など

 

そのほか、消防で定められた危険物の概要や管理基準については以下のコラムでも詳しくご紹介しています。

危険物倉庫とは?知っておきたい基準も詳しく解説!

 

 

少量危険物の取り扱い・保管方法

少量危険物の取り扱いは、市町村の条例に基づいて行われます。

基本的には、管轄の消防署へ届け出のうえ、少量危険物保管庫で管理します。

 

例えば、山口県山口市では「山口市火災予防条例」にて、少量危険物の貯蔵および取り扱いについて以下のように定めています。

 

屋外で保管する場合

  • 危険物を取り扱う場所の周囲には、容器の種類や数量に応じた幅の空地を確保するか、防火上有効な塀を設ける。
    または、開口部のない防火構造の壁や不燃材料で造った壁に面していること。
  • 液状の危険物の取り扱いでは、その直下の地盤面の周囲に囲いを設けるか、同等の効果がある流出防止策をとる。
    さらに、地面は危険物が浸透しないコンクリートなどで覆い、かつ、適当な傾斜やためます、油分離装置などを設けること。
  • 危険物の容器を架台で保管する場合は、不燃材料で堅固に造った架台であること。

 

屋内で保管する場合

  • 壁、柱、床、天井は、不燃材料で造るか覆う。
  • 窓と出入口には防火戸を設ける。
  • 液状の危険物の管理では、床は危険物が浸透しない構造にし、適当な傾斜をつけ、ためますを設ける。
  • 架台を設ける場合は、架台は不燃材料で堅固に造る。
  • 必要な採光、照明換気の設備を設ける。
  • 可燃性の蒸気や可燃性の微粉が発生する場合は、屋外の高所に排出する設備を設ける。

 

少量危険物を適切に管理でき、万が一容器から漏れたりこぼれたりしても保管外に影響が及ばないような場所、構造、設備を整備する必要があります。

 

 

少量危険物の保管の注意点も確認!

少量危険物取扱所

危険物は発火の恐れがある物品なので、少量危険物を保管している近くでは火器の使用は厳禁!

また、少量危険物を所蔵する容器も、それぞれの性質や数量に応じた種類・容量を使用し、破損、腐食、裂け目などがないかをこまめにチェックしてください。

 

保管庫内は余計な物を置かず常に整理整頓をして、地震やその他の衝撃で容易に転倒・

落下しない場所に配置します。

 

消防法や市町村条例で定められている基準を守り、安全に管理・取り扱いを行いましょう。

 

 

少量危険物の保管は市町村の条例を確認

少量危険物とは、消防法で定められた危険物の指定数量に満たない量の危険物のこと。

危険物が指定数量の5分の1以上、指定数量未満の量が該当し、消防署へ届けることで危険物取扱者の資格がなくても取り扱い可能です。

 

少量危険物は市町村の条例に基づいて定められた基準を満たす、少量危険物保管庫で管理します。

少量危険物少量危険物を適切に管理でき、万が一容器から漏れたりこぼれたりしても保管外に影響が及ばないような場所、構造、設備を整備する必要があります。

 

保管庫は常に整理整頓し、近くで火器を使用しない、危険物の特性や数量に合った容器を使用する、地震などで倒れたり落下したりしない場所に配置するといった点にも注意しましょう。

 

自社で少量危険物の管理をするのが難しいという場合は、倉庫保管サービスを利用するのもおすすめです。

 

キチナングループでは、物流アウトソーシングサービスを提供しています。

商品の特性と要望に合わせて物流業務の最適化を提案しますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人

津田 康平

キチナングループ株式会社 倉庫事業部 主任

2018年中途入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部営業部。前職でも営業をしていました。プライベートでは奥様と買い物に行ったり、趣味のゴルフやバス釣りを楽しんでいます。好きな言葉は「この道より 我を活かす道無し この道を歩く」。

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