こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの三村です。

 

倉庫内は構造や設備の問題から熱がこもりやすく、暑さ対策が必須です!

適切な暑さ対策を行わないと、熱中症などのリスクも上がってしまい危険ですよ。

 

今回のコラムでは、倉庫で効果的な暑さ対策について解説。

倉庫内が暑くなりやすい理由や、暑さ対策を行うメリットなどもあわせてお伝えしていきます。

 

 

倉庫は暑さ対策が必須!暑くなる原因とは

「最近の夏は暑い!」と感じていませんか?

世界的な地球温暖化の影響で、日本の夏の気温も昔よりも高くなっています。

 

気象庁が発表しているデータによると、2022年の6〜8月は、平均気温の基準値から+0.91℃の差があり、1898年の統計開始以降で2番目に高い値となっています。

 

日本の夏(6〜8月)の平均気温は、長期的には100年あたり+1.19℃の割合で上昇しているとも。

(※気象庁:日本の夏(6〜8月)平均気温偏差の経年変化(1898〜2022年)より)

 

夏の暑さが年々厳しくなっている中、熱中症についても依然として注意が必要です。

総務省の報道資料によると、2023年5月〜9月の熱中症による救急搬送人数は累計71,029人。

これは2008年の調査開始以降、3番目に多い人数です。

 

熱中症の発生場所として多いのは、上から住居、道路、公衆屋外、仕事場(道路工事現場、工場、作業所等)となっています。

(※総務省報道資料:令和4年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況より)

 

倉庫が暑くなる原因とは?

倉庫が暑くなる原因は、その構造や設備にあります。

 

倉庫はたくさんの製品を保管するため、天井が高く広い造りになっています。

屋根や壁の面積が広いために直射日光の影響を受けやすく、金属製の折板屋根は特に直射日光で高温になりがちです。

 

倉庫内は広く天井が高いために空気循環が難しく、また、冷房効率も悪いために、屋根や壁から伝わった熱がこもりやすいです。

倉庫は住居と比べて窓が少ないことも、熱がこもりやすい原因となっているでしょう。

 

また、古い倉庫や工場では、空調・冷房設備の老朽化や故障などが原因で、十分に空調が行えていないという可能性もあります。

 

 

倉庫で効果的な暑さ対策

近年の夏の暑さと、構造や設備的な問題で暑くなりがちな倉庫。

倉庫内でも効果的な暑さ対策を行なって、適切な作業環境を整えましょう。

こんな方法が効果的ですよ。

 

空調、冷房設備の設置、修理

エアコンの設置は必須!

適切なサイズの業務用エアコンを、適切な場所に適切な台数を設置して、倉庫内の温度調整をしましょう。

 

古い倉庫で空調設備が老朽化している場合は、修理や交換なども検討してくださいね。

業務用扇風機やシーリングファンを設置して、空気の循環を促すのも効果的です。

 

さらに、部分的にしっかり温度を下げたい場合には冷たい空気を排出するスポットクーラーなどの設置も検討しましょう。

また、必要に応じて間仕切りカーテンなどで空間を仕切ることで、空調効率をアップさせることができます。

 

遮熱シートの設置、遮熱塗料の施工

遮熱シートとは屋根や壁に設置して直射日光を反射し、太陽光による熱の影響を抑えるシート。

遮熱塗料も同様の目的・機能を持った塗料です。

 

特に直射日光の影響を受けやすい屋根に遮熱シートや遮熱塗料を施すことで、直射日光の輻射熱による倉庫内の温度上昇を抑えることができるでしょう。

 

屋根用スプリンクラーの設置

屋根へ散水する装置で、水分が蒸発する際に温度を奪う「気化熱」により、屋根の温度上昇を抑え、倉庫内への暑さを軽減します。

 

従業員ができる暑さ対策も

従業員がそれぞれ個人で取り組める暑さ対策には、以下のようなものがあります。

  • ネッククーラー:首のまわりに保冷剤を装着し、首周りの血管を冷やす
  • クールタオル:水で濡らして絞った冷感タオルを首のまわりに巻く
  • 空調服:作業着に小型のファンを内蔵して、服内の空気を循環させる
  • コンプレッションウエア:速乾吸収性のアンダーウエア。汗の蒸発による気化熱を促す
  • ヘルメットインナー:ヘルメット内に装着するアンダーウエアで、冷感タイプや速乾タイプがある

 

また、熱中症対策という観点では、こまめな水分・塩分補給、休憩なども大切です。

 

 

倉庫で暑さ対策を行うメリット

倉庫空調管理

倉庫で暑さ対策を行うメリットとして大きいものには、従業員の健康維持と作業効率の向上があります。

 

先ほどもご紹介したように、何も対策をしなければ倉庫内は暑くなりやすいです。

暑い中での作業は集中力や体力を奪われて効率が下がってしまいますし、なにより体調不良や熱中症のリスクがあります。

 

厚生労働省の「熱中症の業種別発生状況(2018〜2022年)」によると、2018〜2022年の職場での熱中症による死傷者は計4,354人。

その中で製造業は836人と2番目に高い数値となっています。(1番は建設業の916人。)

 

倉庫の適切な暑さ対策を行なって、快適な作業環境を確保しましょう。

従業員の健康を守るのは、事業主の義務でもあります。

 

また、保管している製品の中には温度変化や高温に弱い性質の製品もあるでしょう。

高温によって変形、変質などしてしまうと、品質低下や商品ロスを引き起こしてしまいます。

倉庫の暑さ対策で室温を適切に保つことは、保管している製品の品質維持にもつながります。

 

物流倉庫の倉庫管理の仕事は、倉庫内での作業はもちろん、管理職であればこのように作業環境や従業員の健康への配慮も重要な仕事です。

 

倉庫管理の具体的な仕事内容については「物流の倉庫管理の仕事内容は?必要な資格や仕事のメリット・流れも解説」でも解説していますので、参考にしてみてください。

 

倉庫の暑さ対策に自社のリソースを割くのが難しいという場合は、プロの物流アウトソーシングサービスの活用もぜひ検討を。

 

キチナングループでは、物流アウトソーシングサービスを提供しています。

手間のかかる倉庫管理業務をアウトソーシングすることで、本業に注力できますよ!

 

 

倉庫の暑さ対策で従業員の健康や製品品質を守ろう

倉庫は大きな屋根から直射日光の影響を受け、広い敷地で空調効率が悪いなど、その構造や設備などから暑くなりやすいです。

温暖化の影響で夏の気温も昔より上がっているので、倉庫の暑さ対策をぜひ検討してください。

 

倉庫の暑さ対策として効果的なものは、エアコン、扇風機、シーリングファン、スポットクーラーなどの空調・冷房設備の設置、屋根への遮熱シート・遮熱塗料などの施工、屋根用スプリンクラーの設置などがあります。

従業員それぞれが暑さ対策グッズを用いて対策することも大切です。

 

倉庫の暑さ対策で作業環境を整えれば、作業効率の向上や従業員の健康維持、製品の品質維持などにもつながりますよ。

 

倉庫の暑さ対策に自社のリソースを割くのが難しいという場合は、プロの物流アウトソーシングサービスの活用もぜひ検討を!

 

キチナングループでは、物流アウトソーシングサービスを提供しています。

商品の特性と要望に合わせて物流業務の最適化を提案しますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人

三村 和弘

キチナンロジスティクス株式会社 営業部 課長

2021年中途入社。キチナンロジスティクス株式会社営業部。趣味はゴルフと磯釣りで、休日は妻とゴルフの練習に行ったり、職場仲間と打ちにいくこともしばしば。特技は早起きです。好きな言葉は「誠心誠意」。

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